2021/06/04 11:04
南海トラフ地震
南海トラフ巨大地震が発生すると、静岡県から宮崎県にかけての一部では震度7となる可能性があるほか、それ
に隣接する周辺の広い地域では震度6強から6弱の強い揺れになると想定されています。
また、関東地方から九州地方にかけての太平洋沿岸の広い地域に10mを超える大津波の襲来が想定されています。
【被災直後の被害】
「上水道」
最大約3,570万人が断水し、
① 東海三県(静岡、愛知、三重):約6~8割
② 近畿三府県(和歌山、大阪、兵庫):約4~6割
③ 山陽三県(岡山、広島、山口):約2~5割
④ 四国(愛媛、徳島、高知、香川):約7~9割
⑤ 九州二県(大分、宮崎):約9割
が断水すると想定されています。
「下水道」
最大約3,460万人が利用困難となり、
① 東海三県(静岡、愛知、三重):約9割
② 近畿三府県(和歌山、大阪、兵庫):約9割
③ 山陽三県(岡山、広島、山口):約3~7割
④ 四国(愛媛、徳島、高知、香川):約9割
⑤ 九州二県(大分、宮崎):約9割
が利用困難となると想定されています。
「電力」
最大約2,930万人が停電し、
① 東海三県(静岡、愛知、三重):約9割
② 近畿三府県(和歌山、大阪、兵庫):約9割
③ 山陽三県(岡山、広島、山口):約3~7割
④ 四国(愛媛、徳島、高知、香川):約9割
⑤ 九州二県(大分、宮崎):約9割
が停電すると想定されています。
「ガス」
最大約180万戸の供給が停止する。
① 東海三県(静岡、愛知、三重):約2〜6割
② 近畿三府県(和歌山、大阪、兵庫):最大約1割
③ 山陽三県(岡山、広島、山口):最大約1割
④ 四国(愛媛、徳島、高知、香川):約2~9割
⑤ 九州二県(大分、宮崎):約3~4割
で供給が停止すると想定されています。
「帰宅困難者」
平日の 12 時に地震が発生し、公共交通機関が全域的に停止した場合、一時的にでも外出先に滞留すること
になる人(自宅のあるゾーン外への外出者)は、中京圏で約 410 万人、近畿圏で約 660 万人に上ると想定
されています。
地震後しばらくして混乱等が収まり、帰宅が可能となる状況になった場合において、遠距離等の理由により
徒歩等の手段によっても当日中に帰宅が困難となる人(帰宅困難者)は、中京圏で約 110 万人~約 120 万
人、近畿圏で約 230 万人~約 300 万人に上ると想定されています。
「物資」
食料:避難所避難者を中心とする膨大な需要に対して、家庭内備蓄や被災都府県・市町村の公的備蓄だけでは食
料が不足する地域が発生します。食料の不足量は、発災後3日間の合計が最大で約 2,100 万食と想定され
ています。
飲料水:断水世帯の膨大な飲料水需要に対して、家庭内備蓄や被災都府県・市町村の公的備蓄及び応急給水だけ
では飲料水が不足する地域が発生します。飲料水の不足量は、発災後3日間の合計が最大で約 4,300 万
リットルと想定されています。
生活必需品:住宅を失った世帯の膨大な需要に対して、被災都府県・市町村の公的備蓄だけでは生活必需品が不
足する地域が発生する。毛布の不足数は最大で約 340 万枚と想定されています。
【まとめ】
南海トラフ地震は、これまでの地震の中でも最大規模だと言われており、ライフラインや建物の復旧にも時間が
かると想定されます。もしかすると避難所での生活を余儀なくされる可能性もある中で、特に非常食は十分に備えておく必要があります。
「防災」と聞くと災害が起こった時に考えればいいと、守りに入ってしまう方も多いですが、どのような状況下
でも生き残るためには、自ら積極的に動き、災害が起こる想定を常に頭の片隅においた上で、心の準備や備蓄品含
め事前に準備を行うという、攻めの防災意識を持つことが大切です。
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